プログラム
一部調整中、または変更になる場合がありますことをご了承ください。
大会の日程はこちらから
門屋充郎(カドヤミツオ)氏による講演会を開催します!
NPO法人 十勝障がい者支援センター理事長
(日本精神保健福祉士協会 初代会長・日本相談支援専門員協会 初代会長)

「 私たちの来し方 行く末 ~帯広・十勝の精神保健福祉~ 」
精神科病院医療改革の必要性を強く感じた門屋氏は、精神保健医療福祉の改革を目指し、初代日本精神保健福祉士協会会長を4年間担いました。精神障害者への差別を減らして地域での暮らしを当たり前とするため、誰でも、どの病院から退院した人でも利用できる「オープンシステム」を構築。また、ケアマネ普及や相談支援専門員の資格化に取り組み、日本相談支援専門員協会の初代代表も務めました。2005年よりNPO法人十勝障がい者総合相談支援センターの理事長を勤め、障がい者が地域で自らの生活を行えるように中立・公平性を担保した必要な支援を行い、地域福祉の増進に寄与しています。
市民公開講座
誰でもご参加いただける市民公開講座です。
精神疾患と聞くと、自分とは無縁の病気だと感じる人も多いのではないでしょうか。
しかし現実には、30人に1人が精神障がいを抱えていると言われており、5人に1人は一生の間に何らかの精神疾患にかかると言われているほど身近な病気です。
自分や身近な人が精神疾患になってしまうと、長期間にわたって生活に大きな影響を及ぼします。
しかし、事前に正しい知識を身に着けておくことで、いざという時に正しく対処することが可能です。
本大会が帯広で開催されるのは実に28年ぶり。この機会に市民の皆さまも参加してみてはいかがでしょうか。
①準備中...
準備中です。公開時にはお知らせに掲載します。
こちらの内容は6月以降に公開を予定しております。
公開時にはお知らせに掲載するのでお見逃しなく!

精神医療国家賠償請求訴訟の来し方行く末(10/11(土) 13:15~14:45)
~原告との対話から司法と精神医療を問う~
精神医療国家賠償請求訴訟(以下「本裁判」と記す)は、長年の精神医療政策の歴史と国家の不作為を問うてきました。約40年にわたり長期社会的入院を体験した伊藤時男さんを原告として、2020年9月30日に東京地裁に提訴されました。
原告側が訴えた主要な論点としては、長年の社会的入院を招いた背景には、①医療保護入院、②精神科特例、③精神医療政策の不作為、④任意入院の問題性等があり、違憲状態にある現行法を放置してきた国には不作為責任があるとしました。一方、被告国側は、行政施策は法改正や各種施策を適切に展開しており、原告に対する国の法的責任は何も無いとして、裁判所に請求の棄却を求めた。
翌2021年3月以降、計16回の口頭弁論が開かれ、丸4年目の2024年10月1日に判決が出されました。東京地裁の判決は、長期社会的入院者の実態に触れることなく、すべてを原告個人の問題として「本人の病状/家族の都合/自己責任」に還元するものでした。「よって、その余の点を検討するまでもなく原告の請求は理由がない」と結論し、立法府・行政府の歴史的不作為について触れることなく、「原告の請求を棄却する」と門前払いの判決を下しました。

写真:伊藤時男氏
(精神医療国家賠償請求訴訟原告、当事者)
私たちは、原告の伊藤さんの「最後まで闘う」との意思に沿って、東京高裁に提訴しました。2025年7月10日に控訴審の判決が予定されています。その判決内容も紹介しながら、伊藤さんとの対話を通して、本裁判の地裁判決および控訴審判決の意味と本裁判の来し方行方を振り返りたいと思います。
これまで日本病院・地域精神医学会においては、第59回総会(2016年・練馬)以来、第61回(2018年・船堀)、第62回(2019年・那覇)、第66回(2023年・横須賀)、第67回(2024年・神戸)と5回にわたって本裁判をめぐる自主企画シンポジウム等を重ねてきました。積み重ねてきた議論も振り返りながら、この国における精神医療法制の抜本的に変革する方途をご一緒に考えていただければ幸いです。

写真:古屋龍太氏
(精神医療国家賠償請求訴訟研究会代表、精神保健福祉士)